【セミナーレポート】ひとり情シスサミット in 大阪 2018 春陣 〜 IT管理者が集まる課題解決のキッカケDay!〜

2018年3月7日(水)、大阪府大阪市中央区にて、「ひとり情シスサミット in 大阪 2018 春陣 〜 IT管理者が集まる課題解決のキッカケDay!〜」と題したセミナーが開催されました。定員100名の会場はほぼ満席、改善への期待を胸に秘めているであろう参加者の方々の熱気がうずまくような、良い緊張感のある会場でした。今回は、この「ひとり情シスサミット」から注目したいセッションをダイジェストでレポートするとともに、セミナー資料(抜粋版)についても提供いたします。ぜひご覧ください。

→セミナー資料(抜粋版)DLはこちら


1. 中小企業の情シス向け「クライアント管理」に迫る危機 〜 Windows 10 への移行 と アカウント管理〜

株式会社ソフトクリエイト ソリューション推進グループ 技師長 村松 真
株式会社ソフトクリエイト ソリューション推進グループ 技師長 村松 真
>技師長コラム

まずご紹介するのは、株式会社ソフトクリエイト ソリューション推進グループ 技師長 村松 真によるセッションです。日常的なクライアント管理、Windows 10のバージョンアップでよくあるトラブルやその解決策などをテーマに語りました。

最初の話題は、中小企業の情シスがよく直面する「クライアント管理の課題」です。クライアント管理には、PCトラブル対策、ユーザID管理、クライアントバッチ管理、セキュリティグループ管理、アプリケーション配布、Windows OS アップデートなど様々な業務があります。この業務を効率化するには、「見える化」と「自動化」の2つの柱が重要と語ります。

クライアント管理の課題
課題解決に向けて

これら「見える化」「自動化」を実現するためにも必要なのが、Active Directory です。Active Directory は、バラバラに管理されているものを統合・統制していく基盤になると語ります。Active Directory の活用により、認証の統合、ファイルサーバのアクセス権管理、クライアントの認証管理、アプリケーション制御、パスワード制御、パッチの制御…など、全体が整理されることでシステムの見える化が実現します。

一方で、Active Directory の導入には“壁”があるとも言います。例えば「プロファイル移行」は大変時間がかかる作業です。こうした作業については、ソフトクリエイトとしてよく相談を受けている問題ですが、その場合にはスクリプトツールを提供することで解決しているとのことです。実際、ツール活用の模様をデモでも投影していましたが、手間のかかる作業がスムーズに進められる様子がよくわかる内容となっていました。またほかにも、GUIでは限界がある処理を、OSのコマンド機能であるPowerShellを活用した解決策を、具体例とともに紹介しました。

まずは Active Directory でインフラを整備
Active Directory 導入の鍵はクライアント作業

また村松は「Active Directory は全体像が見えにくいシステムかもしれませんが、見える化できないと、担当者以外に管理できない、管理をアウトソースできないといった弊害が起きる可能性もある」と語ります。ソフトクリエイトでは、Active Directory を管理しやすくするためにも、次の4つの方法を紹介しています。このような方法で管理することで、引き継ぎやアウトソースの際にも役立つと村松は語ります。

【ADの見える化1】構成の把握:パスワードポリシー、サイト構成、ドメインレベル…など基本的な構成を整理しておく
【ADの見える化2】コンピュータオブジェクトの明確化:使われていないPCの洗い出し、OS別台数把握などを行う
【ADの見える化3】セキュリティログ分析:セキュリティログからログオン情報のみを抽出、ユーザとコンピュータを紐付ける
【ADの見える化4】ログオン分析:部署別、役職別、拠点別などでPC情報を集計

Active Directory の見える化1
Active Directory の見える化2

また、今後クライアント管理を考える上で欠かせない Windows 10 のバージョンアップに関する問題点と解決策についても解説。期間内にバージョンアップしなければならない、バージョンアップモジュールのファイル容量は大きく、ダウンロードに時間がかかり、ネットワークも逼迫してしまう点など、現在指摘されている問題点を1つずつクリアにしていきました。

バージョンアップの問題点
Windows 10 展開の手法

最後に「Active Directory がなければ、クライアント管理やWindows 10 のアップデートなどの管理の省力化にはつながりません。Active Directoryを活用して、効率化を推進してください」というメッセージで本セッションを締めくくりました。

▼【セミナー資料・抜粋版】ひとり情シスサミット in 大阪 2018 春陣
〜 IT管理者が集まる課題解決のキッカケDay!〜
本セミナーにて使用した資料(抜粋版)を用意いたしました。ぜひ、貴社の業務にお役立てください。

2. ファイルサーバ運用大解剖! 〜隣のファイルサーバ事情〜

株式会社ソフトクリエイト 事業推進部 林 久樹
株式会社ソフトクリエイト 事業推進部 林 久樹

次に紹介するのが、多くの企業が課題として掲げる「ファイルサーバの運用」です。データの大容量化にともない情シスを悩ませるファイルサーバに関する課題解決策や事例について、株式会社ソフトクリエイト 事業推進部 林 久樹が紹介しました。特に「クラウドファイルサーバ」導入を検討しているのであれば、知っておきたい内容でした。

近年、普及が進んでいるクラウドファイルサーバサービスですが、そのメリットについて、林は次のようなものを挙げています。

  • 運用負荷の軽減(障害対応)
  • BCP対策
  • トータルコスト削減
  • どこからでも接続(テレワーク)
  • リプレイス検討不要
  • クラウドの可用性

しかし、クラウドファイルサーバ(クラウドストレージ)は種類・特徴を踏まえて選択しないと、障害増加やコスト増加を招く結果となり、再検討にもつながりかねない可能性もあると言います。

まず、次のような分類と特徴があると述べます。

  • プライベート型クラウドストレージ:社内サーバと同等
  • 法人向けクラウドストレージ:社内サーバに近い
  • 商用ドキュメント(Sharepointなど):共同編集
  • グループウェア ファイル共有:ファイル共有
  • 個人向けクラウドストレージ:あくまで個人利用を前提(企業用途にはセキュリティ要件などが不足している場合が多い)

その上で、ファイルサーバが Windows かLinux・CentOS・Solarisなどオープンソース系か、それぞれの違いを把握して選定することが重要と述べました。

クラウドストレージのマトリックス
クラウドファイルサーバ選択のポイント

最後に、実例として、2社のクラウドファイルサーバの導入事例が紹介されました。

1社目は日本風力開発株式会社です。長期間のドキュメント保管が義務付けられ容量の逼迫が課題となる中、ひとり情シスの手によりファイルサーバをクラウド化した事例です。

2社目は二幸産業株式会社です。ファイルサーバ管理の属人化により負担が増加していましたが、アウトソースして負荷軽減と利便性向上に成功しています。

日本風力開発株式会社
二幸産業株式会社

>事例の詳細はこちら
日本風力開発株式会社:クリーンエネルギーの会社にふさわしい、環境に優しいファイル共有システムを実現
二幸産業株式会社様:アウトソーシングで運用負荷が軽減し、生産性が向上

3. ひとり情シスショールーム〜「万年人員不足」から「戦略IT部門」に変わるヒント〜

株式会社ソフトクリエイトホールディングス 情報システム室 室長 長尾 聡行
株式会社ソフトクリエイトホールディングス 情報システム室 室長 長尾 聡行

最後に紹介するのは、「ひとり情シスの働き方改革」をテーマにしたセッション。実体験や実例などを交えて、その取り組み方を株式会社ソフトクリエイトホールディングス 情報システム室 室長 長尾 聡行が紹介しました。

昨今、話題となっている「働き方改革」ですが、そのためにはテレワークの準備やシステムの準備などが必要でとなります。そのため、「ひとり情シスは忙殺されていませんか? ひとり情シスは働き方改革の恩恵を受けられない。置き去りにされていませんか?」との問いかけから、セッションが初められました。

今の運用業務は「本当に情シスしかできないことなのか?」をよく考えて、「PCのメンテナンス、システムのお守り、ユーザからの問い合わせ対応など日々のルーチンから脱却する方法」を紹介しました。また、ノンコア業務からコア業務に集中するための変革こそが重要であり、そのための具体的な手法として、フルクラウド化によるアウトソーシングによる成功体験を語りました。

ひとり情シスも、働き方改革したい!
フルクラウド化によるコストダウン

なお、本テーマでのセッションは、こちらのセミナーレポートでも紹介しておりますので、詳しい内容を知りたい方はぜひ、併せてお読みください。

>関連コラム
【セミナーレポート】失敗しない!?ひとり情シスの「働き方改革」 〜 人材不足時代のアウトソーシング活用術 〜

まとめ

大阪で開催された「ひとり情シスサミット」は、多忙な中小企業の情シス向けに、課題解決につながる様々な情報提供やヒントを提供することを目的に開催されましたが、充実した内容に最後まで真剣にセッションに耳を傾ける方が数多くいらっしゃいました。

参加者からは、
「Active Directory 活用の話題は、とても実践的で参考になりました。」
「セッション『ひとり情シスショールーム』を聴講して、我が社も“情シス改革”を進めようと前向きになれました。」

といった声が寄せられました。いただいたご要望などは、今後のセミナーにもぜひ反映し、さらに内容を充実させていきたいと思います!

>>今後の セミナー開催情報

また、残念ながら本セミナーに参加できなかったものの、内容を詳しく知りたいという、情シスの方には、セミナー資料(抜粋版)を用意いたしました。ぜひ、下記よりダウンロードしてご覧ください。


▼【セミナー資料・抜粋版】ひとり情シスサミット in 大阪 2018 春陣
〜 IT管理者が集まる課題解決のキッカケDay!〜
本セミナーにて使用した資料(抜粋版)を用意いたしました。ぜひ、貴社の業務にお役立てください。