【セミナーレポート】Windows 10 お任せ移行セミナー

Windows 10 移行の機運が高まっています。2020年1月にWindows 7がサポート終了することを受け、2018年10月にはWindows 7 のプレインストール版PCが生産終了となるなど、いよいよWindows 10 への移行は多くの情シスの課題となりました。そこで、Windows 10 へのスムーズな移行や展開、運用を助けるべくソフトクリエイトでは「Windows 10 お任せ移行セミナー」を随時開催。今回は、本セミナーでどのようなことが学べるのか、ダイジェストでレポートします。また、セミナー資料(抜粋版)についても提供いたしますので、ぜひご一読ください。(※本レポートは2018年4月18日開催セミナーの内容です。)

→セミナー資料(抜粋版)DLはこちら


1. Windows 10 移行検討中の方向け!…Windows 10 の概要と移行方法

株式会社ソフトクリエイト 事業推進部 ソリューション推進グループ 技師長 村松 真
株式会社ソフトクリエイト 事業推進部 ソリューション推進グループ 技師長 村松 真

本セミナーは、Windows 10 への「移行を検討している」、「移行後の運用について知りたい」という情報システム部門の方に向け下記のセッションで構成されました。

 セッション1:Windows 10 の概要と移行方法
 セッション2:Windows 10 への移行から展開方法
 セッション3:Windows 10 クライアントの運用管理

最初のセッションでは、「Windows 10 の概要と移行方法」について、株式会社ソフトクリエイト ソリューション推進グループ 技師長 村松 真が解説しました。その内容について紹介します。

Windows 10 は「最後の Windows クライアント」と呼ばれ、バージョンアップが半年に2回という高い頻度で提供され続けることになりました。これは、従来の「パッケージ」から「サービス」へと提供の形が大きく転換されたことを意味します(Windows as a Service:WaaS)。村松は、このWindows 10 を読み解く3つのキーワードとして「マルチデバイス」「セキュリティ」「クラウド対応」を挙げた上で、管理する上では次のようが問題が生じていると村松は語ります。

  1. バージョンアップごとにサポート期間があるので「新しくしなければならない」こと。
  2. バージョンアップモジュールのサイズが大きくネットワークへの負荷が大きい。
  3.  適用するだけでも1〜2時間もかかってしまう。その間PCでの作業は行えない。
  4. 適用により仕様が変わる。新しい機能が増えるだけではなく、メニューが変わり、ユーザの使い勝手に影響が出ることも。
  5. 設定がクリアされてしまう。せっかく埋め込んだ設定が元に戻ってしまうので再設定が必要になる。
Windows 10 までの流れ
Windows 10 を読み解くキーワード
バージョンアップの課題

また一方で、Windows 10 は従来の Windows OS と異なる機能を搭載している点にも注意が必要と語ります。 Windows 10 の代表的な機能について紹介された内容を下記にまとめます。

●Microsoft Edge(マイクロソフト エッジ)
Windows 10 では IE(Internet Explorer)とともに、新たなWebブラウザとしてMicrosoft Edge が搭載されました。しかし、 Microsoft Edge とIEは互換性があるわけではないので、これまで IE 向けに最適化されていたサイトやアプリケーションが正しく表示されない可能性もあります。社内標準とすべきかどうかには検討が必要となります。

●ユニバーサルアプリケーション
Windows 10 では、原則的にマイクロソフトストア経由でアプリケーションを入手することで安全性を確保しています。そして、「特定の人」がダウンロードしたアプリは、その人がほかのデバイスでも使うことができるという、「人」に紐付いた仕組みを持ちます。今後、ユニバーサルアプリは標準化されようとしていますが、社内で活用するためには検討が必要となると考えられます。

Edition 別の機能比較(抜粋)
Windows 10 のアプリケーション

●Windows Hello for Business
Windows Hello for Businessは、Windows 10 のPCとモバイルがパスワードなしで認証できるようになる仕組みです。生体認証に対応し、二要素認証など多要素認証を提供します。例えば、PCなどのクライアントデバイスから生体認証で「証明書」を取り出します。この「証明書」が認証の役割となり、クラウド環境との安全な通信が実現できるようになります。今後、このようなセキュリティと利便性を両立させる方式が主流となると考えられています。

●Direct Access
Direct Accessは、PPTPやSSL-VPNに代わる新しいリモートアクセスの仕組みです。このDirect Access は、「名前」をOSが自動認証してアクセスできるのでユーザは社外でも特に意識することなく社内リソースにアクセスできるというものです。管理する側としては、PCが社内・社外どこにあっても同じように管理できることが大きなメリットです。

Windows Hello for Business
Direct Access

>関連コラム
【技師長コラム】Windows 10 の導入に向けて

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2. Windows 10 に移行する方向け!…Windows 10 への移行から展開方法

次のセッションでは「Windows 10 への移行から展開方法」として、主な3つの展開手法や検証のポイントなど、データ移行のノウハウをセッション1に引き続き村松技師長が解説しました。

まずは Windows 10 展開手法として、インプレースアップグレード、プロビジョニング、イメージ展開の3つについての紹介がありました。それぞれのコメントをまとめます。

Windows 10 に移行する方向け!…Windows 10 への移行から展開方法
Windows 10 展開手法

●インプレースアップグレード
インプレースアップグレードは、Windows 7 などに Windows 10 のモジュールを入れてアップグレードする手法です。OSを再インストールせずに、Windows 10を上書きすることで、設定データ、マイドキュメントなどのデータを引き継げる可能性が高い方法です。
しかし、「うまくいくケース」と「うまくいかないケース」があります。例えば、ハードウェアが Windows 10 に対応していないと失敗することもあります。また、容量の問題、32bitを64bitにしたいといった場合もうまくいかないなど、この手法には限界もあります。
また、アップグレード前が「Windows 7 Home Premium」だとアップグレード後は「Windows 10 Home」になるといったように、決められたエディションしか選べませんので注意が必要です。

●プロビジョニング
専用のエディタ(マイクロソフト社が無償で提供するWindows イメージングおよび構成デザイナー:Windows IDC)を使いパッケージを作成し、展開する手法です。 プロビジョニングパッケージでは、初期設定、管理登録、ユニバーサルアプリ、ブラウザ設定、ファイルコピー、スタートメニューカスタマイズなどが細部まで行なえます。OS設定ファイルなので取扱いが簡単というメリットがある反面、アプリケーションのプレインストールには対応できないというデメリットも。

●イメージ展開
マスターPCを作成し、初期設定、アプリケーションなどをプリインストールし、そのイメージを取り出してほかのPCに焼いて展開する手法は、Windows 10 でも同様です。この方法だと、事前に入念なテストが可能というメリットはありますが、手間がかかる点はデメリットとなります。

インプレースアップグレードパス
プロビジョニングパッケージ
イメージ展開のプロセス

また、イメージ展開のプロセスについてもポイント解説が行われました。
Windows 10 でのアプリケーション検証、マスタ作成、一般化(Sysprep)、イメージキャプチャコピー、PC展開の流れに沿って、それぞれ注意点が語られました。詳細についてはぜひ、本セミナー資料をお読みください。

最後に村松は、Windows 10 の移行・展開について、「Windows 10は変化する今という時代に合わせて、急速に進化しましたが、エンドユーザーにとって難しい部分や対応しにくい部分もあります。もし困ったことがあったらぜひ、ソフトクリエイトに相談してください。」と締めくくりました。

>関連コラム
Active Directory で解決! Windows 10 のバージョンアップコントロールとグループポリシー管理

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3. Windows 10 の運用担当者向け!…Windows 10 クライアントの運用管理

株式会社ソフトクリエイト 事業推進部 技術アドバイザー 課長 松田 尚也
株式会社ソフトクリエイト 事業推進部 技術アドバイザー 課長 松田 尚也

最後に紹介するのは「Windows 10 の効果的な運用方法や運用管理のポイント」をテーマにした、株式会社ソフトクリエイト 事業推進部 技術アドバイザー 課長 松田 尚也によるセッションです。

「古いプラットフォームを使い続けることは、セキュリテイ上よくないこと。日本のマーケットでは Windows 10 導入がなかなか進んでいませんでしたが、セキュリティリスクを軽減するためにも、古いプラットフォームから新しい環境へと移りましょう。」…松田はこのように、Windows 10 の価値について語り、さらに次のように続けます。
「iPhone (iOS)や Android のようにアップデートし続けること。最新のプラットフォームを使い、早くパッチを当てること。それがセキュリティ対策として最も重要であると、情シスの方々は経営層に伝えなければならないと考えます。」

このような考え方から、Windows 10 は毎年2回バージョンアップを提供することは先にも述べましたが、現場で情シスは次のような運用課題に直面していると指摘します。

1つは「サポート切れ」の問題。例えば、Windows 10 のバージョン1709は2019年4月にサポート終了を迎えます。つまり、Windows 7よりも先にサポートが終了してしまうという逆転現象が起きるわけです。こうした課題があることを知らずに導入を進めてしまい、困っている企業も少なくないと松田は語ります。

2つ目は、バージョンアップのファイルサイズが大きいこと。機能更新プログラムであるFeature Update(FU)のサイズは2GB〜4GBにも上り、情シスが気づかないうちにユーザが新FUを適用すると会社のネットワークが止まってしまうことにもなりかねません。

サポート終了の逆転現象
会社のネットワークが止まる

この課題を解決するために情シスが必要なのは、下記の2点です。

  • ネットワークトラフィックのコントロール
  • 新FU適応タイミングのコントロール

そしてこの2つをコントロールするのが、WSUS(Windows Server Update Service)です。WSUSは、マイクロソフトが無償で提供する更新プログラムの展開・管理が可能なサーバアプリケーションです。

WSUSを活用することで、例えば「100MBPS以下」というようにネットワークが止まらないように帯域を制限して配信することができるようになります。しかし、帯域を絞り過ぎるとすべてのクライアントに配信が終わらないので注意が必要とのことです。

また、WSUSはグループを分けて配信できるので、第1グループは「スキルがあって、何か起きても対応できる人たち」に配信して、どのような影響が出るのかを情シスにレポートしてもらう…といったこともできると言います。影響が出にくいグループから順を追って一般ユーザに配信していくことで、スムーズなバージョンアップができることでしょう。

WSUSの機能
グループを分けて配信

ひとり情シス/兼任情シスにとって、Windows 10 の「運用・展開」しながら「互換性事前評価」し続けることは、あまりに多忙になる可能性もあります。半年単位でバージョンアップするのではなく、1つおきに(1年間 同一バージョン利用)バージョンアップする、WSUSを活用するなどして、タイミングをコントロールすることが重要となります。

企業向け最適化したモデル(Current Branch for Business:CBB)
Semi-annual Channel

まとめ

Windows 10 の移行や展開、運用は、これから多くの企業の情シスの方々が直面する重要課題です。正しい知識を持って臨むことで、スムーズな移行や運用につながるのではないでしょうか。

参加者からは、
「WSUSの活用法について、もっと詳しく知りたくなりました。」
「自社開発のアプリケーションを利用しているので、アップデートは慎重に行う必要があることがわかりました。」
「基本的な説明が多く、社内向け説明会でも参考にします」

といった声が寄せられました。いただいたご要望などは、今後のセミナーにもぜひ反映し、さらに内容を充実させていきたいと思います!

>>今後の セミナー開催情報

また、残念ながら本セミナーに参加できなかったものの、内容を詳しく知りたいという、情シスの方には、セミナー資料(抜粋版)を用意いたしました。ぜひ、下記よりダウンロードしてご覧ください。


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